綺亞羅
「……何処に行くの?……」
「……随分、窮屈になっちゃったんだね、ここも……」
「……どうして、何も聴かないの?……」
「……私が誰か、とか……何処から来たか、とか……」
「私は綺亞羅……」
……そっか……うん……知ってたよ、君の名前……あの台詞、何故か、忘れられない……そうして気がつくと……綺亞羅は“Santa Chiara d'Assisi”だったじゃないか……聖御遺体の……やっぱり彼女は「ルケリヤ」だったのだ……あのИван Сергеевич Тургенев“Живые мощи”の……