「心」予告 明日より先生とKの房州行
明日より、「心」の中で最もパノラミックな――青々とした海と入道雲、どこまでも続く砂浜、風、光――先生とKの房州行が4回に亙って描かれる。先生の遺書中、一つのクライマックスとして頗る附きに印象的なシークエンスである。尚且つ、読者の季節的な時制と遺書内での時制がほぼ一致する稀有のシーンでもある。僕の摑みも燃えた――例によって伏線引込み線を経て脱線転覆復旧不能を繰り返しながら――乞う、ご期待!
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