シリエトク日記16 最終回 メモそして帰鎌
《メモ》
お薦めの店はウトロで2回も入ったバスターミナル前の料理屋「一休屋」。
生まれて初めて食った(僕はこの手の丼は手荒でお洒落じゃない印象を持っており実は食ったことがなかった)ウニとイクラの二色丼が高いが美味い。
来店した有名人の色紙がごっそり飾られている中に1989年の黒澤明と寺尾聡の二枚が眼に入った。
――「夢」のゴッホのロケの時か!――
2回目は男山の冷酒で大ツブの刺身にフンメを頂く。これは安くて且つ美味。
何故、二度も行ったか?
味もさることながら飾られている妻の好きなフクロウの木彫が、これまた痛く気に入ったからであった。
店の人に訊いて、ホテル知床に店舗を持つ夢民(むーみん)さんという彫刻師の作品とのこと(一休屋のものには台の裏側に「石作」とクレジットされていた。何でもこれは店の主人の庭の木を切り倒した、それを素材にして彫ったこの店へのプレゼントだそうである。必見!)。
結局、ご本人には逢えなかったものの(プリンスからホテル知床は600m程離れており、妻の足ではシンドイと判断した。その程度には今の妻の足は悪い)、4日の日にウトロの「道の駅」の売店で夢民さん作の数体のフクロウを発見、目出度く購入の運びとなり、今は家のテレビの前に鎮座している。
8月5日(木)
網走で「北海道立北方民族博物館」を見学。
ちょっと駅から遠いけど、お薦め。
その縄文風土器は、縄を押し当てた本土の縄文土器と同じもの以外に、お洒落にも繩状に縒った土を立体的に飾りにつけて焼いているのだ!
(頼んだら若い女性ガイドが館内を一緒に案内して説明してくれた。勿論、私たち二人だけのためにである。無料である。北方民族が使用する実物のテントや服
の生地や土器の本物も触らせてくれた)
このオホーツク文化を荷ったハイ・センスなオホーツク人は、何故、忽然と姿を消したのか? それさえ未だに謎なのだ! ドキドキワクワクしてきた!
網走駅前にある網走監獄に入所。囚人番号201085――画像をクリックして拡大して見て――囚人の顔の背後に、ほら「網走」駅!
夕刻、帰鎌。
帰ったら以前からの脊髄の神経狭窄のために、僕の母は殆んど歩けなくなっていた。
これからは毎朝のアリスの散歩と週に一度の山用リュックでの買物が僕の仕事となった。
父も最近、少し足が不自由になって来た。妻は御承知の通り、杖なしには歩行出来ないし、階段の上りは一段でもキツい。
――されば僕はある決断をしたのだが――それは今、ここでは書かないことにする――


