母の病名 そして γグロブリン療法へ
今日、神経内科の主治医と母と三人で面談した。神経パルスの検査データを貰ったが、下肢には全く反応がなく、上肢は異常ながらも反応が出ている。
筋萎縮性側索硬化症
又は
類似した運動ニューロン疾患
又は
慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)
の極めて、極めて稀な主に下位に集中して発現するタイプの可能性を告知された。これらは僕の知見ではウイルス病原体説や自己免疫システム異常による自己生体への攻撃説(自身の細胞を異物として攻撃してしまう)が挙げられているものの、結局、原因不明というのが現状だ。これらの病気は、ただ症状の結果を表現しているに過ぎない。難病奇病の類いである。
特に三番目の病名は――最後の手段としてγグロブリン治療を試したい――と言った医師に対して、僕が「それはCIDPですね?」と確認した病名――即ち、僕がこの数ヶ月母を見てきて独自に推測した僕の見立てと一致するものでもあった。
γグロブリン――
思い出すなあ――教員になったその年、生徒から水疱瘡を移された時、打った注射だぜ――30年前で1本7000円もしたな――思わず僕は「給料日までツケにして貰えますか?」と言ったもんだ――大船共済病院(現・栄共済病院)の、たいそう美しい皮膚科の女先生だったが――にっこり笑って「いいですよ」と言ったのを――今のはもっと純度が高くて1単位何と100万円以上するそうだ(但し、高額医療制度の保険適応対象になっているから、どうということはない)――
副作用として血漿製剤であるから非濾過性ウイルスによる感染や血液の粘性が高まることによる脳梗塞発症などを医師はインフォームド・コンセントして挙げたが、僕の調べた限りでは、この療法は多様な病気の治療に於いて小児にも施されており、副作用のリスクは極めて低い。
ただそれが母の現在の症状及びその進行阻止に効果があるかどうかは――これ、全く分からぬ――そもそも病名自体が推測であるからして……しかし試す価値はあることは確かだ。
それにしても杓子定規な厚生労働省の役所根性によって、母がこの治療を受けるには、形式上、一回退院をせねばならぬというのである。アホでクソな仕儀だ。代議士が汚職で捕まりそうになると、何ヶ月も虎ノ門病院に入る癖にだ――これが「命だけは平等」なんぞとほざいている今の医療の現実なのだ。
以上が、母の現状である。
どうか皆さん、「小さきテレジア」聖子(母の本名です)の快復を祈ってやって下さい。
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