片戀 北原白秋
あかしやの金(きん)と赤とがちるぞえな。
かはたれの秋の光にちるぞえな。
片戀の薄着(うすぎ)のねるのわがうれひ
曳舟(ひきふね)の水のほとりをゆくころを。
やはらかな君が吐息(といき)のちるぞえな。
あかしやの金と赤とがちるぞえな。
*
(昭和25(1950)年新潮文庫「北原白秋詩集」 「東京景物詩」より)
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あかしやの金(きん)と赤とがちるぞえな。
かはたれの秋の光にちるぞえな。
片戀の薄着(うすぎ)のねるのわがうれひ
曳舟(ひきふね)の水のほとりをゆくころを。
やはらかな君が吐息(といき)のちるぞえな。
あかしやの金と赤とがちるぞえな。
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(昭和25(1950)年新潮文庫「北原白秋詩集」 「東京景物詩」より)