蛇の舌 北原白秋
冷たきものは蛇の舌、タンゴ踊の眼(め)の光
執念(しうねん)の白蛇死んだ女王の陰(ほと)に入る、といの。
悲しや、鐘の中の安珍(あんちん)、金の中の眸(め)、
蛇も交(さか)るか眞實に、そのほかはみな嘘ぞかし。
ほれぼれと、女から、だまされて見たやの。
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(昭和25(1950)年新潮文庫「北原白秋詩集」 「眞珠抄」より)
なお、2行目「執念の白蛇死んだ女王の陰(ほと)に入る、といの。」の後には五文字下げで
註。女王はクレオパトラ
とあるが、僕なりのこの不思議な韻律の詩の流れを考えると、ここに置いた方がよいと考えた。
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秘やかにカテゴリ「北原白秋」を創始した。――但し、僕は人間としての白秋がどうしても好きになれないでいる。それはただ一点による。大手拓次の「藍色の蟇」の詩稿を握った儘、拓次の生前、遂にそれを出版しなかった彼に対する恨み故である――

