父の画集「夢判断 その一」『軌跡』全パート アップ
父の画集「夢判断 その一」の内、『軌跡』と呼称する全パートをアップした。僕はどれも好きだが、特に毅然としたポリシーと優しい視線の「自画像」、父の盟友宇野小四郎氏のひとみ座(「ひょっこりひょうたん島」で御存知であろう)の演技――これは人形(人間の外的印象)に操られる人間(人間の心)というパラドクスが僕には痛感されるのだ――を描いた「マリオネット」、ドライポイントの強烈なリアリズムと題名の妙「飛べない」、一見して忘れることの出来ない謎「イカルス」、一番の僕のお気に入りで僕の所蔵になる「夜の森の夜」(これはエルンストを凌駕していると僕は勝手に思っているのだ)が好きだ。この「軌跡」の最後には、僕が数少ない日本の真正のシュールレアリストと認める、父の畏友志賀丈二氏の「藪野への護符凧」という作品があるのだが、これはトップ・ページの「アート・ショット」での公開としようと思う。