290000アクセス記念 富田木歩「初秋日記」 同縦書版
本未明、2006年5月18日のニフティのブログ・アクセス解析開始以来、290000アクセスを突破した。5年でこのアクセスは僕のような一般人のブログでは多い方だと思われる。今から切り番の300000アクセス記念のテクストを心配せねばならぬのだが。
傷心にして、それでいて、ろくでなしの記載しかしない寂寥狂乱孤愁荒漠たる本ブログの、誠実にして奇特なる愛読者諸士に、心より感謝致します。
突破記念として富田木歩の、一読、忘れ難い随筆「初秋日記」及び同縦書版を公開する。――特にそのエンディングが、いいな――
……もし僕が富田木歩の映画を創ったら、その最後は、あの「誓いの休暇」のエンデイング風に、次のようなナレーションで終わらせたいと思う……「ある兵士のバラード」ならぬ「ある俳人のバラード」である……
……我々の友富田木歩について、我々が物語りたいことは、これで総てである――彼は良き夫となり、父となっていたかもしれない――彼は随筆家か、小説家か、或いは心友にして映画人であった、業火の中、彼を最後に背負って逃げた(いや終生背負ったというべきである)新井声風の元で、優れた脚本家になっていたかもしれない――彼は「愛撫」の梶井基次郎に先んじた小説を書いたかも知れないし、新感覚派の顔色無さしめる脚本を創ったかもしれない――しかし、現実に彼が出来たことは、俳人であることだけだった――そして彼は、俳人であることによって、我々の記憶の中に、永遠に、留まっているのである――

