「一覧亭集」書き下し終了
「新編鎌倉志巻之二」の「一覧亭集」の全漢文漢詩の書き下しを終了した。想定していた時間よりも、意外に早く終えることが出来た。注釈はぼろぼろだが、襤褸にても寒身には獣毛の温もりもあらんかとも思う。不明の詩句は、僕に課された公案と心得ている。注釈は永遠だ。仏教用語の一部がよく分からない。識者の御教授も切に乞うものである。
君――遂に徧界一覧亭の絶巓に登頂したよ――
――但し、途中のハングした詩句に打ち込んだ注釈のハーケンはとんでもない脆いクラックに打ち込んであるかも知れないんだ――
――僕の後に、ここに攀じ登らんとする君は――僕のハーケンを使ってはならない――
――ゆっくらと登って来給へ――
――僕は満身創痍の心神のままに――徧界一覧亭の欄干に凭れ、相模の十刹海の――その八紘の彼方を眺めやり乍ら――
――君をずっと――永劫に――待っているよ――
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