山本幡男遺稿抄 やぶちゃん編 全 HP版
祖父の遺稿の公開に合わせて、今一人、この夏、私がブログで遺稿を打ち続けた、「山本幡男遺稿抄――やぶちゃん編――」(全)を、「心朽窩新館」の増田晃や森川義信の前に公開した。
戦前に結核で誰にも看取られずに亡くなった祖父の遺稿と、戦後にソヴィエトのラーゲリでやはりたった一人で亡くなった山本幡男氏のそれと――二人の遺稿をじっくりとお読みになれば、それがただ、記す言葉の不思議な一致や、その孤独な死の類似ばかりではない――一己の稀有の、真面目な信念に満ちた二人の青年の、その死にざまであり、それが即、生きざまでもあるのだということが、お分かり頂けると思う。
僕はこれからも、この二人にこだわって生きたいと思う。
僕の祖父遺稿のテクストの校正に協力してくれた父に、心より感謝したい。
――ともかくもこれで僕の今年の夏は――真に終わった。――