父が母の歌稿ノートを発見した。表紙には「平成二年四月初」とある。総数凡そ90首。これから判読に入る。
富山の伏木で地元の短歌会に採られた一首の印刷されたものが挟まっていた。これは僕には分かり過ぎる程、分かる一首である。
――それは三十数年前に亡くなった、僕の大好きだった伯母へのレクイエムであった――
その伯母についてはずっと以前ブログの、ここと、ここに書いた――特に前者の記載は……この母の一首への僕の解説、と言っていい……
――二句の字余りが、母さん、とっても自由で、いいね♪
*
マスカット
見れば偲ばるる
亡き姉の
象の涙と
言ひつつ食みしを
藪野聖子
« 鈴木しづ子 最初期句 七句 |
トップページ
| 母 聖子テレジア歌集 »