鎌倉のとびきりの奇形の棄景
「鎌倉攬勝考卷之六」は昨日から今日にかけて、偶然に若き日の僕が好んで出かけた秘密のスポット(勿論、今では知られてしまったが)が二箇所、登場する。一つは材木座海岸近く、「こゝろ」の先生の避暑地も近い、光明寺裏の内藤家墓所、もう一つは扇ヶ谷の薬王寺裏のやぐらの風化した四菩薩像――この秋、訪れてご覧なさい、決して失望はさせないよ――
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但し、前者は今や寺で鍵を(それも複数の)借りないと入れず、後者も柵が出来て直近には寄れなくなっている。しかし僕が「奇形の棄景」と感じた雰囲気は今でも残っているはずである――
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巻六も残すところ、海蔵寺・光則寺・極楽寺の三つのみ。