鈴木しづ子 三十三歳 昭和二十七(一九五二)年六月二十四日附句稿百五十七句より(4) 二句
美しく悲しきはなし星祭
七夕ややつぱり母の戀しくて
七夕は星祭りとも言う。しかし、「美しく悲しきはなし」とは、牽牛淑女のことであろうか? そうかも知れない。皆、そう読むかも知れない。しかし、私はこの句を読んだ瞬間、これは、もしや宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」を詠んだ句ではなかろうかと夢想したものである。
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