鈴木しづ子 三十三歳 昭和二十七(一九五二)年六月十五日附句稿五百四十六句より(8) 二句
貞女とは秋をきらめくダリアの緋
烙印を押されてしまひぬダリアの緋に
この二句に共通するのは、少なくとも意味深長な解釈を許すのはダリアの花言葉「栄華」「華麗」そして「移り気」以外にはない。しづ子はやはり花言葉に精通していると私は思う。本邦での花言葉の普及はネット上の情報によれば、昭和初期に発売された小学生相手の趣味の本に、既に花言葉の解説が掲載されているとあり、花言葉の流行はかなり早いと考えてよい。
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