鈴木しづ子 三十二歳 昭和二十七(一九五二)年四月十五日附句稿二百十七句より(8) 三句
月明のみなそこ沈む死を想ふ
希まば死つまさき近むきりぎしに
花散りぬ眸の隅笑ふ看とり女は
連続の三句。突如、入水夢幻句が現れる。落花の如く川面に散るしづ子の眸の隅に一瞬映るみとり女の不気味な笑い――
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