鈴木しづ子 三十三歳 昭和二十七(一九五二)年六月二十七日附句稿百三十二句より(4) 四句
醉ふを欲る一夜の酒や雨の沙羅
かかる夜は醉ふれ崩れむ雨の沙羅
花沙羅に雨はすばやくあがりけり
こころなき一夜の降りや沙羅双樹
「かかる夜は」の中七「醉ふれ崩れむ」は不審。
これらの沙羅句群、声を出して詠むと、不思議に響きがよい。しづ子は句を創作する時、きっと音読しつつ詠むことを心掛けていたと私は確信している。
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