鈴木しづ子 三十五歳 『樹海』昭和三十(一九五五)年十一月号しづ子詐称投句全掲載句
たがひ汽車並行つづく雪の中
雪の汽車つづけきて岐る
ただ凍むのみ北陸線を待つ人ら
離れては雪中の居となりにけり
発表号と句の季節が近く、四句はまごうかたなき強力な組み写真、連作である。にもかかわらず巨湫は標題を附していない。「雪」「北陸線」「雪中の居」――これは僕にはしづ子失踪の――そのギミー・シェルターの暗号であるように思われるのである――
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