鈴木しづ子 三十五歳 『樹海』昭和三十一(一九五六)年六月号しづ子詐称投句全掲載句
寒濤の欲らばこの身をあたふべく
人の言うべなふべきか柿の花
虫鳴く中洋服簞笥まつすぐ立つ
――私は時々、しづ子の句を詠んでいると、マルセル・デュシャンの作品を見ているような錯覚を感ずることがある――最後の――虫鳴く中――SE――洋服簞笥――フレッシュ・ウィドゥ――真新しい未亡人――まつすぐ立つ――
« 鈴木しづ子 三十五歳 『樹海』昭和三十一(一九五六)年五月号しづ子詐称投句全掲載句 | トップページ | 鈴木しづ子 三十六歳 『樹海』昭和三十一(一九五六)年七月号しづ子詐称投句全掲載句 »