鈴木しづ子 三十五歳 『樹海』昭和三十(一九五五)年七月号しづ子詐称投句全掲載句
春
焜爐据ふ春あかつきの土の上
春が來て砂面の枯藻焚かれけり
吹きやみの深まる昏らみ燈しけり
三句とも、静謐なタルコフスキイ的な画面で、大いに惹かれる。標題の年齢を、六月九日のしづ子の誕生日を過ぎたので満年齢で三十五歳とした。
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