鎌倉攬勝考卷之三 荏柄天神社全条終了
「鎌倉攬勝考卷之三」は神宝をもって荏柄天神社全条を終了した。
「鎌倉攬勝考」は「新編鎌倉志」の無批判な引き写しが各所に見られることと(誤りを引き継いでしまった悪弊が露呈する箇所もあり、恐らくはそれが近代の鎌倉郷土史研究の有意な弊害にもなったものであろうと推測する)、「吾妻鏡」を始めとする引用の年月日の誤記が甚だしく多い点で、やや問題がある鎌倉地誌であるけれど、何と言っても、豊富な挿絵が素晴らしい。今回の「荏柄天神社」の「神宝」でも、「足利尊氏自画自賛地蔵図」と名刀鍛冶正宗作と伝える刀の図が僕のお気に入りである。絵だけでも御覧下されい。
« “OF A PROMISE BROKEN BY LAFCADIO HEARN”翻訳快調 | トップページ | 内裹雛まさりて古りたまふ 畑耕一 »