火野葦平の「石と釘」の「香木川」について
福岡県若松出身の「河童工房の憤懣本舗」様より(リンク先は「河童工房の憤懣本舗」様のブログ)、火野葦平の「石と釘」の「香木川」について、有力な情報を頂いた。
本文後半に現れる高塔山から西北西に約二キロの地点の福岡県北九州市若松区小石に菖蒲谷貯水池(菖蒲谷ダム)があるのであるが、「河童工房の憤懣本舗」様は、
『今はもうふさがれたのですが、菖蒲谷貯水池から流れ出していた「赤崎川」という用水路のような小川があります。
香木=(あ)か(さ)き川ではないでしょうか?』
と考証されておられる。
他の地名を普通に表記しているのに、葦平がこのようなアナグラムで川名を示したとすると、その意図がやや不審ではあるものの、話柄の川の位置としては頗る自然である。
――いや、何よりも――「石と釘」の河童の子孫の方からのお話なのである。――これほど素敵で確かなものはあるまい。
「河童工房の憤懣本舗」様に、心より感謝致します。向後ともよろしくお願い致します。
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