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2012/11/28

耳嚢 巻之五 蜂にさゝれざる呪の事

 蜂にさゝれざる呪の事

 

 蜂を捕へんと思はゞ、手に山椒の葉にても實にてもよく塗りて、とらゆるにさす事叶はず。たとへさしても聊か疵付(きずつき)いたむ事なし。是に仍て蜂にさされ苦しむ時、山椒をぬりて附れば立所に痛を止むる名法の由、人の語りぬ。

 

□やぶちゃん注

○前項連関:珍しい昆虫関連呪(まじな)い連関。民間療法談でもあるが、双子葉植物綱ムクロジ目ミカン科サンショウ Zanthoxylum piperitum には木の枝や根茎付近にアシナガバチやキイロスズメバチなどが普通に巣を掛ける(私の家には山椒の大木があり、両者ともに実は実見しているのだ)ので、この前半の叙述は私には到底、信じ難い。但し、蜂刺傷の効用については、現在の漢方系のネット上の記載に、民間療法と断った上で、葉を揉んでその汁をすりつけると即座に痛みが止んで腫れが消える、とはある。正式な生薬としては、果皮が「花椒」「蜀椒」と呼ばれて健胃・鎮痛・駆虫作用を持つする。日本薬局方ではサンショウ Zanthoxylum piperitum及び同属植物の成熟した果皮で種子を出来るだけ除去したものを生薬山椒としている。日本薬局方に収載されている苦味チンキ、正月の薬用酒屠蘇の材料でもあり、果実の主な辛味成分はサンショオールとサンショアミド。他にゲラニオールなどの芳香精油・ジペンテン・シトラールなどを含んでいる(以上の薬効部分はウィキサンショウ」に拠った)。だいたい「さす事叶はず。たとへさしても」という論理展開自体が、如何にも怪しいのである。試されるなら自己責任で。私なら、絶対、やらない。

 

■やぶちゃん現代語訳

 

 蜂に刺されない呪いの事

 

 蜂を捕まえようと思うならば、手に山椒の葉でも実でもよいから、それを揉み砕いた汁をよく塗って、やおら捕まえると、これ、蜂は刺すことが出来ない。たとえ、刺したとしても、これ、全く腫れたり痛んだりすることは、ない。これによって、仮に蜂に刺されて苦しむ時にも山椒を塗付すれば、これ、たちどころに痛みを止めることが出来る妙法である――との由、人の語ったままに記しおく。

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