鎌倉日記(德川光圀歴覽記) 御輿嶽
御輿嶽〔或作御越〕
大佛へ行東ノ上ノ山ナリ。稻荷大明神有ト云。
中務卿宗尊親王
都ニハ早吹ヌラシ鎌倉ヤ 徹輿ガ崎ノ秋ノ初風
詞林采葉
鎌倉ノ御越カ崎ノ岩ノヱノ 君カクユヘキ心ハモタシ
[やぶちゃん注:「吹ヌラシ」及び「岩ノヱノ」はママ。それぞれの和歌は読み易く書き換えておく。
都にははや吹きぬらん鎌倉や御輿が崎の秋の初風
鎌倉の見越しが崎の石崩(いはく)えの君が悔ゆべき心はもたじ
表記は、「新編鎌倉志卷之五」の「御輿嶽」本文所収の同歌の表記も参考にした。]