相棒シーズン二第四話消エル銃弾ハ怪奇大作戦ノ優レタル末裔ナル語
最近、僕はテレビでは「相棒」しか見ていない。
これは妻が好きで録画しているものを、夕食の際に、昨今の愚劣なテレビ番組には見たいものもこれと言ってないために見ているに過ぎないのであるが、それでも「相棒」も総じて偶然性が高過ぎて、プロットは殆んど噴飯物ではある。
しかし、特に最初期の寺脇康文演ずる亀山薫君が好きで、ついつい見てしまうのである。
今日は、Season2の第4話(2003年11月5日放映)「消える銃弾」を見た。
砂本量(すなもとはかる 昭和33(1958)~平成17(2005)年:惜しくも大腿骨悪性骨腫瘍のため47歳で亡くなっている。)氏の脚本になるこの作品(監督は昭和24(1949)年生の大井利夫氏)、これ、真正の、優れた現代版「怪奇大作戦」と見た。
未見の方のために筋の詳細は語らぬが――相変わらず銃器の盗難と弾丸の製造の必然性にはトンデモ偶然が絡んでいただけぬ部分が見られるのではあるが――
私の推測では――
――これは「怪奇大作戦」の例の欠番となっている第24話「狂鬼人間」(脚本・山浦弘靖 監督・満田※〈「※」=「禾」(のぎへん)」+「斉」〉「かずほ」と読む 昭和(一九六九)年2月23日放映) のインスパイア――
と映った。
特にラスト・シーン、留置所の鉄格子の戸外からのショットで唄われる吉田拓郎の「夏休み」は、「狂鬼人間」の同じラスト・シーンの「七つの子」に美事にオーバー・ラップした。
氏家恵さんが頗るいい演技をしている。
必見である。
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