西東三鬼 拾遺(抄) 昭和三十三(一九五八)年
昭和三十三(一九五八)年
大魚跳ね彼方初富士ひゞきけり
紅梅や鋸ためす一指彈
春晝の生ける剝製となりて鰐
亡靈の外燈ともり朝ざくら
子が泣けば干潟いよいよ露はるる
斷層の目盛りがありて麥伸びる
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昭和三十三(一九五八)年
大魚跳ね彼方初富士ひゞきけり
紅梅や鋸ためす一指彈
春晝の生ける剝製となりて鰐
亡靈の外燈ともり朝ざくら
子が泣けば干潟いよいよ露はるる
斷層の目盛りがありて麥伸びる