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2013/03/16

秋 大手拓次

  秋

 

ものはものは呼んでよろこび、

さみしい秋の黄色い葉はひろい大樣(おほやう)な胸にねむる。

風もあるし、旅人もあるし、

しづんでゆく若い心はほのかな化粧づかれに遠い國をおもふ。

ちひさな傷のあるわたしの手は

よろけながらに白い狼をおひかける。

ああ 秋よ、

秋はつめたい霧の火をまきちらす。

 

[やぶちゃん注:一行目、不審。校合すべき所載本がないのではっきりとは言えないが、これは、

ものはものを呼んでよろこび、

の誤植ではなかろうかと思われる。

 ネット上で検索をかけた結果、「日本詩人愛唱歌集 詩と音楽を愛する人のためのデータベース内に「藍色の蟇」(白鳳社版「大手拓次全集」の第一巻及び第二巻)があり、そこでは「ものを」となっているのを見出した。

 以下に「ものを」とした全詩を再度、掲げておく。

 

  秋

 

ものはものを呼んでよろこび、

さみしい秋の黄色い葉はひろい大樣(おほやう)な胸にねむる。

風もあるし、旅人もあるし、

しづんでゆく若い心はほのかな化粧づかれに遠い國をおもふ。

ちひさな傷のあるわたしの手は

よろけながらに白い狼をおひかける。

ああ 秋よ、

秋はつめたい霧の火をまきちらす。

 

但し、私は白鳳社版「大手拓次全集」を所持しておらず、現時点では確認したわけでもないことは断っておく。]

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