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2013/04/08

鬼城句集 春之部 植物 櫻

公開と季節とのシンクロを維持するために以降も単季題で公開することとする。



  植物

 

櫻    花散るや愁人面上に黑子あり

     しらしらと人踏まで暮るゝ落花かな

[やぶちゃん注:底本では「し」は「志」を崩した草書体表記で「ひらひら」の後半は踊り字「〱」。]

     草の戸にひとり男や花の春

     欝金櫻色濃く咲いて淋しいぞ

[やぶちゃん注:「欝金櫻」ウコン(鬱金)はサクラの栽培品種一つ。開花の時期は東京でソメイヨシノより遅めの四月中旬頃。花弁に葉緑体を持つなど性質はギョイコウ(御衣黄)に似ているが、色は緑色が弱く、淡黄色。数百品種あるサクラの中では唯一、黄色の花を咲かせる。大輪の八重咲きで、名はショウガ科のウコンの根を染料に用いた鬱金色に由来するが、それと混同されないように、「鬱金桜」或いは「鬱金の桜」と呼ばれることもある。また、別名として「黄桜」「浅葱桜(浅黄桜)」などがあるが、これらの別称はギョイコウを指すこともあるので注意が必要。(以上はウィキの「ウコン(サクラ)」に拠った)。]

       賀

     二人してひいて遊べよ糸櫻

     よき馬や櫻に曳いて御奉納

     山寺や彼岸櫻に疊替

     吹きよせて落花の淵となりにけり

     御經の金泥へげて八重櫻

     花散つてきのふに遠き靜心

     花ちりて地にとゞきたる響かな

     花散るや耳ふつて馬のおとなしき

      墓前

     呼べど返らず落花に肥ゆる土の色

     篝火の尾上にとゞく櫻かな

[やぶちゃん注:「尾上」は「をのへ(おのえ)」で、原義は「峰(を)の上(うへ)」の意で山の頂のこと。ここでは篝火の炎の頂点を指す。]

     うつろ木のたゝけば鳴りて櫻かな

     里人や古歌かたれ山櫻

     愁人の首も縊らず花見かな

     庭の雨花の篝火を消して降る

     無信心の顏見られけり寺の花

     四五輪の花に老木となりにけり

     花雲のかゝりて暮れぬ三軒家

     里人の堤を燒くや花曇

     家こぼちて櫻さみしく咲きにけり

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