猫の郷愁 萩原朔太郎
●猫の郷愁
女は常に裸體になることを悦樂してゐる。それによつて彼等は、豹の美しい本性性と、野獸の自由性とを囘復して、自然のままの姿となり、遠く本能が憧憬(あこがれ)てる、眷屬の森林に歸れるからだ。
[やぶちゃん注:昭和四(一九二九)年第一書房刊のアフォリズム集「虚妄の正義」の冒頭に配された「結婚と女性」の中の一章。]
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●猫の郷愁
女は常に裸體になることを悦樂してゐる。それによつて彼等は、豹の美しい本性性と、野獸の自由性とを囘復して、自然のままの姿となり、遠く本能が憧憬(あこがれ)てる、眷屬の森林に歸れるからだ。
[やぶちゃん注:昭和四(一九二九)年第一書房刊のアフォリズム集「虚妄の正義」の冒頭に配された「結婚と女性」の中の一章。]