栂尾明恵上人伝記 4 七歳
七歳の時、養母の夢に、此の兒、白服(はくふく)を着て、西を指(さし)て去らんとす、仇(より)て白布(はくふ)を以て、縛りて柱に結び付けたるに、引き切つて去ると見る。此の事を高雄(たかを)の上人に語る。上人いはく、昔(むかし)彼の玄奘三藏(げんじやうさんざう)の母の夢に、白服を着て西を指て飛び去ると見ける由、彼の傳に見えたり。希有の事かなとて、請(こ)ひて弟子にせん事を約す。
*
「高雄の上人」かの文覚である。
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七歳の時、養母の夢に、此の兒、白服(はくふく)を着て、西を指(さし)て去らんとす、仇(より)て白布(はくふ)を以て、縛りて柱に結び付けたるに、引き切つて去ると見る。此の事を高雄(たかを)の上人に語る。上人いはく、昔(むかし)彼の玄奘三藏(げんじやうさんざう)の母の夢に、白服を着て西を指て飛び去ると見ける由、彼の傳に見えたり。希有の事かなとて、請(こ)ひて弟子にせん事を約す。
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「高雄の上人」かの文覚である。