虛無の鴉 萩原朔太郎
虛無の鴉
我はもと虛無の鴉
かの高き冬至の家根に口を開けて
風見の如くに咆號(はいがう)せん。
季節に認識ありやなしや
我の持たざるものは一切なり。
[やぶちゃん注:昭和四(一九二九)年刊新潮社版現代詩人全集第九巻「萩原朔太郎集」より。この詩はこの詩集で初めて収録された。因みに晩年の朔太郎はこの詩を遺愛し、詩集「氷島」や「宿命」に再録(一部文字表記に異同有り)するとともに、色紙などにもよく揮毫している(リンク先は私の所持する複製色紙)。]
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虛無の鴉
我はもと虛無の鴉
かの高き冬至の家根に口を開けて
風見の如くに咆號(はいがう)せん。
季節に認識ありやなしや
我の持たざるものは一切なり。
[やぶちゃん注:昭和四(一九二九)年刊新潮社版現代詩人全集第九巻「萩原朔太郎集」より。この詩はこの詩集で初めて収録された。因みに晩年の朔太郎はこの詩を遺愛し、詩集「氷島」や「宿命」に再録(一部文字表記に異同有り)するとともに、色紙などにもよく揮毫している(リンク先は私の所持する複製色紙)。]