鬼城句集 夏之部 晝寐
晝寐 松風に近江商人晝寐かな
[やぶちゃん注:無論、松尾芭蕉の名吟「行く春を近江の人と惜しみける」が句背にあるが、死後も偏愛した義仲所縁の近江義仲寺に葬ることを遺言するほどに芭蕉は近江を愛した(それについては個人サイト「いこいの広場」の「芭蕉と近江」によく纏められている。必読)。また、「三方よし」(売り手よし、買い手よし、世間よし)ややり手商人(あきんど)として「近江泥棒伊勢乞食」と揶揄された近江商人の思想や行動哲学については、勝海舟「氷川清話」に、「芭蕉の教導訓示によりて出来たもの」と言う談話が残されている、とウィキの「近江商人」にある。]