靑狐 大手拓次
靑狐
あをぎつねはあしをあげた、
うすねずみいろの毛(け)ばだつた足(あし)をふうはりとあげた、
そのあしのゆびにもさだめなくみなぎる
いきもののかなしみ。
あをぎつねはしらじらとうす眼(め)をあけて、
あけがたの月をながめた。
« 鬼城句集 夏之部 蚊遣 | トップページ | 中島敦 孟浩然「早寒江上有懷」訳詩 »
靑狐
あをぎつねはあしをあげた、
うすねずみいろの毛(け)ばだつた足(あし)をふうはりとあげた、
そのあしのゆびにもさだめなくみなぎる
いきもののかなしみ。
あをぎつねはしらじらとうす眼(め)をあけて、
あけがたの月をながめた。