鬼城句集 夏之部 蟇
蟇 さいかちの落花に遊ぶ蟇
[やぶちゃん注:「さいかち」マメ目マメ科ジャケツイバラ亜科サイカチ
Gleditsia japonica。別名カワラフジノキ。漢字では「皁莢」「梍」と表記する(但し、「皁莢」は本来は大陸系の別種シナサイカチ
Gleditsia sinensis を指す)。日本固有種。幹は真っ直ぐに延び、樹高は一五メートルまで達する。幹や枝には鋭い棘が多数あり、葉は互生。花は雌雄別で初夏に長さ一〇~二〇センチメートルほどの総状花序を開く。花弁は四枚で黄緑色の楕円形をしている。秋には長さ二〇~三〇センチメートルで曲がりくねった灰色の莢豆をつけ、十月には熟す。木材は建家具材とされ、豆は皁莢、「さいかち」または「そうきょう」と読んで生薬とされて去痰薬・利尿薬とする。また、サポニンを多く含むため、古くから洗剤として使われている。豆はおはじきとして子供の玩具にも利用された(以上はウィキの「サイカチ」に拠った)。]
蟇夕の色にまぎれけり
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