フランツ・カフカ「罪・苦痛・希望・及び眞實の道についての考察」中島敦訳 5
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ある點からさきへ進むと、もはや、後戾りといふことがないやうになる。それこそ、到達されなければならない點なのだ。
[やぶちゃん注:原文。
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Von einem gewissen Punkt an gibt es keine Rückkehr mehr. Dieser Punkt ist zu erreichen.
新潮社一九八一年刊「決定版カフカ全集3」飛鷹節氏訳。
五 ある一点をこえると、もはや後戻りはありえない。この一点に到達することが問題なのだ。
英訳を見てみる(英語版 Wikiquote の“Franz Kafka”掲載のもの。ヴァリアントと二種)。
Beyond a certain point there is no return. This point has to be reached.
From a certain point onward there is no longer any turning back. That is the point that must be reached.
“erreichen”という単語は、着く・到達する・得る・獲得する・目的を達成する・意図を実現する・追いつく・匹敵するという希求的達成感を示す単語である。
カフカの残した言葉とされるもの。
歩くことによって道は出来る。
Wege entstehen dadurch, dass man sie geht.
英訳。
Paths are made by walking.
魯迅「故郷」の掉尾を思い出す。
走的人多了、也便成了路。
竹内好訳。
*
歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。
*]
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