日本その日その日 E.S.モース(石川欣一訳) 第八章 東京に於る生活 17 不思議な芝居?
停車場から来る途中で、道路に人だかりがしているのに気がついた。見ると片側に楽隊台みたいな小屋があって、そこで無言劇をやっている。身振りが実に並外れていて、また奇妙極る仮面を使うので、私は群集同様、熱心にそれを見た。オーケストラの、風変りなことは、サンフランシスコで聞いた支那楽以上であるが、あの耳をつんざくような喇叭(ラッパ)の音がしないことは気持がよい。私は人力車を道路の一方に引き寄せて、この見世物を写生しようとしたが、肩越しにのぞき込む者が非常に多い上に、前に立って目的物をかくさんはかりにする者共もあったので、単にその光景の印象を得たに止った(図216)。竿から下っている提灯は濃い赤であった。
[やぶちゃん注:これは一体、何だろう? お囃子がつき、舞台が明らかに高い桟敷上にあって、しかも無言劇だ?……実際、たかっている群集も、こりゃ、半端じゃあない……どこかの社寺の祭か神楽か? 歌舞伎か何かの特殊な興行か?……御存知の方は是非とも御教授を願いたい。]
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