靑い吹雪が吹かうとも 大手拓次
靑い吹雪が吹かうとも
おまへのそばに あをい吹雪が吹かうとも
おまへの足は ひかりのやうにきらめく。
わたしの眼(め)にしみいるかげは
二月の風のなかに實(み)をむすび、
生涯のをかのうへに いきながらのこゑをうつす。
そのこゑのさりゆくかたは
そのこゑのさりゆくかたは、
ただしろく 祈りのなかにしづむ。
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靑い吹雪が吹かうとも
おまへのそばに あをい吹雪が吹かうとも
おまへの足は ひかりのやうにきらめく。
わたしの眼(め)にしみいるかげは
二月の風のなかに實(み)をむすび、
生涯のをかのうへに いきながらのこゑをうつす。
そのこゑのさりゆくかたは
そのこゑのさりゆくかたは、
ただしろく 祈りのなかにしづむ。