夜の光の日向の花 大手拓次
夜の光の日向の花
よるのひかりのひなたの花、
おほくの窻窻(まどまど)に ひそかに脣(くちびる)をつける。
つねに わたしの思ひの裏(うら)にある
よるのひかりのひなたの花、
みづくろひする心を撫でて遠吠(とほぼ)えし、
はぢらひを かなたにかくして
銀のなげきの ささやきをこもらせる。
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夜の光の日向の花
よるのひかりのひなたの花、
おほくの窻窻(まどまど)に ひそかに脣(くちびる)をつける。
つねに わたしの思ひの裏(うら)にある
よるのひかりのひなたの花、
みづくろひする心を撫でて遠吠(とほぼ)えし、
はぢらひを かなたにかくして
銀のなげきの ささやきをこもらせる。