鬼城句集 秋之部 秋の暮
秋の暮 秋の暮水のやうなる酒二合
門口に油掃除や秋の暮
[やぶちゃん注:この「油掃除」とは油漉しのことではあるまいか。近年は健康を考えて、数回で油を捨てる家庭が多いが、かつて私が通っていた親の代から二代続いた天婦羅屋の主人は、減れば注ぎ足しをするが一度として捨てたことはないと言っていた。]
鼬ゐて人を化すや秋の暮
さみしさに早飯食ふや秋の暮
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