交換日記
僕はさっき……何故か……自分がかつての恋人と「交換日記」を「していた」ことを……ふと……思い出したのだった……
互いの思いを、夜、ノートに綴っては、翌日それを彼女に渡す、正真正銘の手書きの「交換日記」であった……
高校一年の終わりから高校三年まで、1973年から74年までのほぼ丸二年――
多分、分厚いノートを三冊以上書いたように記憶している――
北の外れの淋しい漁師町の誰もいない夕暮れの文房具屋の――
何種類もありはしないノートを――
彼女と一緒に――
……あれがいい……これはだめ……と……小一時間も選んでは楽しんだ……
……そんな40年も前のことを……思い出した……
破局が訪れた時――
彼女の涙のあとが――
その日記の文面に大きな雨粒のように染みてあったのを忘れない……
「交換日記」……
これはもう……
永遠の死語(詩語)である……
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