鬼城句集 秋之部 今朝の秋
今朝の秋 今朝秋や見入る鏡に親の顏
親よりも白き羊や今朝の秋
淺間山煙出て見よ今朝の秋
今朝秋や高々出たる鱗雲
[やぶちゃん注:「鱗雲」巻積雲。白色で陰影のない非常に小さな雲片が多数の群れを成し、集まって魚の鱗や水面の波のような形状をした上層雲。絹積雲とも書き、鱗雲の他、鰯雲・鯖雲などとも呼称される。高度五~十五キロメートル程の高層に浮かぶ氷の結晶から成る。見た目は美しいが、これより先に巻雲(絹雲。「きぬぐも」とも読む。刷毛で白いペンキを伸ばしたように又は櫛で髪の毛を梳いたように或いは繊維状の細い雲が集まった形態の雲。細い雲片一つ一つがぼやけず明瞭な輪郭を持っていて絹様の光沢があって陰影がないのを特徴とする)が出現し、次いでこの雲が現れる場合は、温暖前線や熱帯低気圧の接近が考えられ天気の悪化が近づいていると言える。参照したウィキの「巻雲」には、『俗称であるうろこ雲・いわし雲・さば雲はどれも秋の季語である。低緯度から高緯度まで広い地域でほぼ年中見られるが、日本では、秋は台風や移動性低気圧が多く近づくため特に多く見られ、秋の象徴的な雲だとされている』とある。]

