鬼城句集 秋之部 刈田/初汐
刈田 藪寺の大門晴るゝ刈田かな
初汐 初汐や磯野すゝきの宵月夜
[やぶちゃん注:「初汐」「はつしほ(はつしお)」は陰暦八月十五日の大潮のこと。陰暦二月の春潮(しゅんちょう)とともに干満の差が最も激しい。葉月潮。今年は過ぎし三日前の九月十九日、来年(二〇一四)年はずっとずれ上って九月八日に当たる。既にニュース等で報じられているように、「十五夜」とグレゴリオ暦の激しいずれはこれからずっと続き、二〇一二年になるまで(同年九月二十一日が陰暦八月十五日となる)文字通りの仲秋の名月は八年の間、見られない。それまで、随分、御機嫌よう。]
« 日本その日その日 E.S.モース(石川欣一訳) 第二章 日光への旅 5 馬車で逢った婦人と(附 やぶちゃんが昔イタリアでおばさんたちにモテた話) | トップページ | 落葉のやうに 大手拓次 »