『風俗畫報』臨時増刊「江島・鵠沼・逗子・金澤名所圖會」より江の島の部 21 先哲の詩(5)
游江島 金中球〔字士琳〕
滄海漫々仙島孤。
浮槎疑是到蓬壺。
拂雲危樹千尋秀。
捲雪驚濤萬里趨。
仰望蜃樓含紫氣。
俯臨龍窟吐明珠。
騷人吟咏偏堪賞。
向夕風光似畫圖。
[やぶちゃん注:作者についての情報は捜し得なかった。
江島に游ぶ 金中球〔字士琳〕
滄海 漫々 仙島 孤たり
浮槎(ふさ)するに 疑ふらくは是れ 蓬壺(ほうこ)に到るかと
雲を拂ひて 危樹 千尋に秀いで
雪を捲きて 驚濤 萬里を趨(はし)る
仰ぎ望む 蜃樓 紫氣を含み
俯し臨む 龍窟 明珠を吐く
騷人の吟咏 偏へに賞(ほ)むるに堪へ
夕(ゆう)に向へば 風光 畫圖に似たり
「浮槎」筏。
「蓬壺」島の形が壺に似ているところから蓬莱山の異称。]

