中島敦 南洋日記 九月二十六日
九月二十六日(金)
晴。海面、油の如し。終日デッキにありて、内田百閒「無絃琴」を讀む。
[やぶちゃん注:「無絃琴」昭和九(一九三四)年中央公論社刊の百閒の作品集。私は今一つ彼が好きになれない(というか興味が惹かれない。夢記述系の「冥途」や「旅順入場式」が私の夢記述の感覚から全く退屈でつまらないとしか感じない。これは彼の夢の系が全く私とは通底していないからだと直覚する)ので本書は未読であるが、桃猫氏という方の「桃猫温泉三昧」というブログのこちらに、その中の掌編「菊世界」についての解説がある。]
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亡き義母の一周忌の法要のために本「中島敦 南洋日記」の更新は暫く休止する。
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