水鳥や朝飯早き小家がち 蕪村 萩原朔太郎 (評釈)
水鳥や朝飯早き小家がち
川沿いの町によく見る景趣である。
水鳥や舟に菜を洗ふ女あり
と共に、蕪村の好んで描く水彩畫風の景趣であつて、薄氷のはる冬の朝の侘しさがよく現れてゐる。
[やぶちゃん注:昭和一一(一九三六)年第一書房刊「郷愁の詩人與謝蕪村」の「冬の部」より。]
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