別れ 萩原朔太郎
別れ
旅の記念として、室生犀星に
友よ 安らかに眠れ。
夜はほのじろく明けんとす
僕はここに去り
また新しい汽車に乘つて行かうよ
僕の孤獨なふるい故鄕へ。
東雲(しののめ)ちかい汽車の寢臺で
友よ 安らかに眠れ。
[やぶちゃん注:『日本詩人』第二巻第二号・大正一一(一九二二)年二月号に掲載された。]
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別れ
旅の記念として、室生犀星に
友よ 安らかに眠れ。
夜はほのじろく明けんとす
僕はここに去り
また新しい汽車に乘つて行かうよ
僕の孤獨なふるい故鄕へ。
東雲(しののめ)ちかい汽車の寢臺で
友よ 安らかに眠れ。
[やぶちゃん注:『日本詩人』第二巻第二号・大正一一(一九二二)年二月号に掲載された。]