詩と詩人に就いて――詩人の發育不全―― 萩原朔太郎
詩と詩人に就いて
詩人の發育不全
詩人は永遠の子供である。――といふ事實は、詩人的性格の範疇が、一種の「發育不全」であることを證左して居る。原則的に言へば、より永久に子供らしい詩人ほど、概してより天才的な詩人である。
[やぶちゃん注:『蠟人形』第十一巻第四号・昭和一五(一九四〇)年五月号に掲載された。死の二年前、満五十五歳のアフォリズム。底本全集「アフォリズム拾遺」の掉尾にある。]
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