なみ音の古き嘆きぞ身には沁むロタのチャモロが奧津城どころ 中島敦
元日、中島敦の南洋日記の十一月二十四日の条を電子化した際、そこに載る短歌一首、
なみ音の古き嘆きぞ身には沁むロタのチャモロが奧津城どころ
を、僕は僕の「やぶちゃん版中島敦短歌全集 附やぶちゃん注」で採録し忘れていたことにその時、気がついた(あの短歌全集作成時は南洋日記に取り掛かってさえいなかった、というより、あの短歌全集での拾遺部分での南洋日記の斜め読みが僕に南洋日記電子化注釈の火をつけたのであった)。遅まきながら追加し、注記も附しておいた。