橋本多佳子句集「海燕」昭和十四年 霧を航く
霧を航く
埠頭の燈(ひ)去りゆき霧の航につく
[やぶちゃん注:「燈」は底本の用字。本歌群内では以下同じ。]
あかつきの舷燈よごれ霧をゆく
霧を航き汽笛の中を子が驅くる
霧を航き船晩餐の燈を惜しまず
船室(キヤビン)も霧寢臺(ベツド)の帳ひきて寢る
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霧を航く
埠頭の燈(ひ)去りゆき霧の航につく
[やぶちゃん注:「燈」は底本の用字。本歌群内では以下同じ。]
あかつきの舷燈よごれ霧をゆく
霧を航き汽笛の中を子が驅くる
霧を航き船晩餐の燈を惜しまず
船室(キヤビン)も霧寢臺(ベツド)の帳ひきて寢る