飯田蛇笏 靈芝 大正七年(五句)
大正七年(五句)
萬歳にたわめる藪や夕渡舟
[やぶちゃん注:「山廬集」では、
萬歳にたわめる藪や夕渡し
とあることから「夕渡舟」は「ゆふわたし」と読んでいるととってよい。]
花火見や風情こゞみて舟の妻
つまだちて草鞋新たや露の橋
秋草や濡れていろめく籠の中
うらうらと旭いづる霜の林かな
[やぶちゃん注:底本では「うらうら」の後半は踊り字「〱」。]
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