橋本多佳子句集「海燕」 昭和十三年 峽港
峽港
[やぶちゃん注:この標題は地形的に見て長崎港を指しているように私には思われる。]
海燕歩廊に靑き海曉けたり
連絡船峽の靑嶺が灼け迫る
靑林檎嚙みつつひとは海に向へり
夏潮に航送の貨車車輪あらは
貨物船油流しつつ朝燒くる
船繫り夏潮段(きだ)をなして落つ
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峽港
[やぶちゃん注:この標題は地形的に見て長崎港を指しているように私には思われる。]
海燕歩廊に靑き海曉けたり
連絡船峽の靑嶺が灼け迫る
靑林檎嚙みつつひとは海に向へり
夏潮に航送の貨車車輪あらは
貨物船油流しつつ朝燒くる
船繫り夏潮段(きだ)をなして落つ